わかりやすい!〜「メサイア」登場人物紹介①〜
先日アップした記事を、たくさんの方にご覧いただいたみたいで、とても嬉しいです。
ツイッター等でも紹介してくださった方がいたようで、本当にありがとうございます。何かの役に立てていたらうれしいなあ。
さて今回は、前回書ききれなかった魅力的な登場人物の紹介をしていきます。
今回は「チャーチ」側をメインにご紹介。
よければお付き合いください。
それではまず、最新の「悠久乃刻」までに登場したチャーチ側の人間の相関図がこちらです。
※メサイアは赤線で繋いでいます
(余談ですが、杉江さんが「もう第一世代〜とか使うのは無しです!」って言ってたところ申し訳ないのですが、わかりやすく説明するために「第一世代」「第二世代」「第三世代」に分けさせてもらいました。ごめんね杉江さん。)
ー第一世代ー
海棠鋭利(かいどう えいり)/松田凌
ごく普通の幸せな家庭に生まれたと思っていたが、中学生の頃、家に帰ると家族が全員殺されていた。実は父が北方と関わっていたと、のちに知ることになる。命からがら逃げきったが行き倒れてしまい、ゴミ箱の中に入れられ死にかけているところをコリアンマフィアのボスに拾われ組の中で生活することになる。その後ボスが殺され、敵討ちとして銃の腕を見込まれ鉄砲玉を任さられる。弾丸を5発くらって死にかけたところで一嶋晴海に拾われ、チャーチへ。
珀のマイペースさに翻弄されたり、「子供」「チビ」と揶揄されるたびに喧嘩をしている。
背は小さいが銃の腕前はチャーチで一番といっていいほど。
珀とは、実は幼い頃に鋭利の妹が教えてくれた「元気の出る物語」を通して繋がっていたことを知る。
三度も死にかけたけれど生き延びたことから「絶対に死なないジンクス」を持っている。
幼い頃から母親の愛人による酷い虐待を受けていた。実の父親が誰なのかも分からず、母親は外国人で水商売をしていたがとても貧乏だった。賢くて尊敬できる兄が居たおかげでどうにか生きていられたが、兄が母の愛人から酷い暴力を振るわれていたときに、珀は母の愛人を殺してしまう。母親は薬物中毒で死亡、それから兄は北方へ連れ去られる。孤独となり、一嶋にスカウトされチャーチへ。
マイペースで甘いものが大好き。好物は「ナニー」という乳酸菌飲料。
部屋を甘いもので埋めてはメサイアである海棠鋭利(松田凌)に掃除をしろと怒られている。
記憶力がズバ抜けて長けていて、ハッキングや変装マスクの作成も得意とする。
「元気の出る物語」を考えるのが得意。
鋭利とメサイアを組むまでに二度、メサイアが殺されていることから「メサイアが必ず死ぬジンクス」を持っている。
のちに、卒業ミッションで北へ渡った兄と再会し、兄と自分のメサイアを天秤にかけなければいけない状況に置かれることとなる。
司馬柊介(しば しゅうすけ)/浜尾京介
元・国際検事。サイバーテロの国際裁判にあたっていた時に北の陰謀に巻き込まれ、仲間も検事としての立場も失うことになる。行き場を無くし絶望したところで、チャーチへと入学。
正義感が強く真面目な性格。眼鏡をかけているが目が悪いわけではなく、自分の顔を見ることすら辛かった頃に颯真の提案で伊達眼鏡をかけるようになった。「違う自分になった」と思い込ませている。(原作設定)
良い関係を保っていた己のメサイアを失ってしまう。そのことをめぐり、その後組むこととなったメサイアの五条颯真(太田基裕)とは、最初は上手くいかずにいがみ合ってしまう。【漆黒ノ章】
しかし、試練を乗り越えた2人は“熟年夫婦”(公式)のようなメサイアへ変わっていく。【銅ノ章】
五条颯真(ごじょう そうま) /太田基裕
元・保育士。勤めていた児童施設が実は北と繋がっていて、共犯者として疑われ社会的立場を失ったところを拾われ、チャーチへ入学。
荒っぽく、おっちょこちょいなところもあるが、優しくて頼れる兄貴分のような性格。
こちらも、良好な関係にあったメサイアを失ってしまう。
その後組むこととなった、メサイアである司馬柊介のことを理解できずに最初は心を開くことができなかった。
【白銀ノ章】での卒業後も、立派なサクラ、新たな候補生の先輩として作中に登場する。“零杯ノ日”が来ることを信じて、メサイアのことを信じて、孤独と戦い続けている。
※この4人の設定は原作と映画とで異なる部分があるので、それぞれからかいつまんでご紹介しました。
いかがでしょうか、メインの4人紹介しただけでこの「お腹いっぱい感」。
気になるキャラ、気になる関係性はありましたでしょうか?こんな感じでまだまだ紹介していくのでお付き合いいただければと思います。
…まずはこの4人について。
この鋭利・珀、柊介・颯真のメサイアには共通点があり、どちらも『静』と『動』の2人で成り立っていること。このバランスが素晴らしいんです。
ー鋭利・珀ー
この2人「絶対に死なないジンクス」と「メサイアが絶対に死ぬジンクス」を持っている。
非常にエモい。
どちらのジンクスが勝つのか、ぜひ卒業公演の【翡翠ノ章】まで見届けてください。
ー柊介・颯真ー
この作品の中で最も“零杯ノ日”を待ち望んでいるメサイアかもしれません。
“零杯ノ日”とは、戦争が終わる日。「サクラはチャーチを出れば二度と接触してはならない」という掟の通り、メサイアであろうとメサイアの絶体絶命を救出する以外で会うことは赦されない。ただ“零杯ノ日”には争いのない世界で仲間の魂を鎮魂する日として会うことができる。
珀・鋭利に対してこの2人は、もともとは社会的自立もしていて戦争とさして関わりのない暮らしをしていたからこそなのかもしれませんね。そういったメサイアごとの違いを楽しむのもまたこの作品の醍醐味の1つだと思います。
前回の記事で「役と役者の融合」という話をしましたが、とうに卒業した彼らもまた“零杯ノ日”を待ち望んでいる様子が時折見受けられるので、桜の季節なんかは特にセンチメンタルになりますね。
零杯ノ日にな。 https://t.co/pOlsGH6vRz
— 太田基裕 motohiro ota (@motohiro0119) 2015年9月12日
4人にとっての、キーワード
“散ルサクラ 残ルサクラモ 散ルサクラ”
零杯ノ日と合わせて、この一句について考えさせられるのが【白銀ノ章】です。
見てもらった上でいろいろ考えてもらえたら、きっとこの作品のことをもっと好きになっていただけるのではないかと思います。
《10/14追記》
過去、現在、未来 : 太田基裕 https://t.co/OtZal0jNuy
— 太田基裕 motohiro ota (@motohiro0119) 2017年10月14日
こうして作品が長く続いたことで生まれた「先輩」「後輩」という文化と、それを役の中だけではなく役者が素直にこうして受け止めて言葉にしてくれていること、長く続く作品ならではであり、メサイアならではだなと思います。
そうして何気ない瞬間に「ふと、柊介を思い出しました。元気にしてるかな。」と、自分のメサイアのことを想うこの感じ、、、メサイアっていいな。
そういえば前回言うのを忘れてしまっていたんですが、メサイアになると2人は同室で過ごすことになります。
しかし、卒業ミッションが決まってからは別々の部屋になる。(この設定が卒業ミッションにおいてとてもいいスパイスに)
メサイアって重々しいイメージがあると思うんですがこの4人は特に、ストーリーでもお茶目な様子が伺えたり、日替わりネタが非常に可愛らしかったりするんですよ。必見です。
さて、第二世代を紹介する前にここで紹介しておきたいのが、相関図の上のほうにあります「一嶋係長」「神北係長代理」です。
この2人はチャーチだと「先生」のような役割をしています。
サクラであり、2人はメサイアでもある。
一嶋晴海(いちじま はるうみ)/内田裕也
公安五係において係長およびチャーチの学園長を務める。第一世代、第三世代を救い上げてチャーチへ。かつては“スペシャルミンサー”と呼ばれるほどの凄腕であったが、脚を負傷してから指導側へと回った。常に冷静で微笑みを浮かべながら冷徹なことを言う。何を考えているのか、その表情からは読み取れない。自分の信念に則ってのみ行動する男で、時に大胆な行動を起こす。神北のメサイア。
神北竜二(かみきた りゅうじ)/郷本直也
メサイアである一嶋が不在の間、代理としてチャーチの学園長を務める。第二世代を救い上げてチャーチへ。厳粛だが穏やかな一面もあり、生徒想いな様子も伺える。一時期、訳あって1年間“死の偽装”をしていたことがある。一嶋より生徒に寄り添う形の教育をしていた。
作中で2人が同じ舞台に立ったことはないのですが、この2人の関係性に関しましてはとりあえず【極夜】を見てください。(最高)
ー第二世代ー
白崎護(しらさき まもる)/赤澤燈
元・公安四係のエース。公安四係では高野優太(宮崎秋人)と組んでいた。のちのメサイアとなる悠里淮斗(廣瀬大介)とは幼馴染。2人の出会いは児童養護施設だった。
何故2人はチャーチへ入ることとなったのか…【紫微ノ章】を見て、その目で知っていただきたいです。
正義感が非常に強く、サクラ候補生になってからも人を殺すことに疑問を抱いている様子があった。淮斗を護るために生きているような男。
悠里淮斗(ゆうり かいと)/廣瀬大介
児童擁護施設で出会った同い年の護と、自分の弟である春斗、3人はとても仲良しだった。しかしある事故をきっかけに、淮斗と春斗は引きこもりになってしまう。護は部屋に引きこもったままの淮斗を無理に外に出そうとはせず、ドア越しに今まで通り普通に会話をする毎日。
優れたハッキング能力を持ち、公安のデータベースに侵入して遊んでいたりする。
あるとき、護が命の危機に晒され、自分の殻の中に閉じ篭っていた淮斗は自分の“闇”を乗り越えて、護を救うためにその能力を生かし一歩踏み出す。
高野優太(たかの ゆうた)/宮崎秋人
公安四係に所属。かつての白崎の相棒。この物語の中では珍しい“表の世界で生きる人間”。どこまでも優しく正義感のある男。三栖・周(次回詳しく紹介予定)が四係に所属していた頃は2人とも深い関わりがあった。
有賀涼(ありが りょう)/井澤勇貴
元・暗殺者。サードニグマ(第三の闇)という暗殺集団に所属していた。幼い頃から対薬訓練を受けるなど、父親から暗殺者になるように育てられ、組織と父の命令で人を殺し続ける毎日を送っていた。
“ワールド・リフォーミング”調定式典の会場で、平和を望み演奏するヴァイオリニストの暗殺を命じられる。人間の心を殺して人を殺し続けてきた有賀だったが、疲れ果てていたその時、平和への想いを込めた魂の演奏を聴いて、その音色に心をうたれ、引鉄を引くことができなかった。
そのヴァイオリニストがのちのメサイアとなる、間宮星廉(染谷俊之)。
それから有賀はサードニグマを壊滅させ、瀕死のところを拾われてチャーチへ。
「俺に必要なのは、システムとしてのメサイアだけだ。」
そう言っていたサイボーグのような男が、さまざまな出会いの中で人間になっていく。
間宮との物語はぜひ【鋼ノ章】をご覧ください。
間宮星廉(まみや せいれん)/染谷俊之
元・世界的ヴァイオリニスト。“ワールド・リフォーミング”調定式典で、演奏中に会場がテロ組織によって攻撃される。たくさんの人が死に、見に来ていた両親も失ってしまう。それから北に目をつけられ、チャーチへと入学。
有賀が世界を救いたいと思ったその日、間宮は世界に絶望した。
穏やかで内気な性格をしており、メサイアになった有賀に近づこうと距離を詰めるも拒否されてしまう。
2人は一体どうなるのか、お願いします【鋼ノ章】をご覧ください。
加々美いつき(かがみ いつき)/杉江大志
幼い頃に両親を失い、育ての“おじさん”の遺言でチャーチへ入ることとなる。【鋼ノ章】で初登場。いつもキャンディを舐めている。
おじさん仕込みのハッキング能力とスパイの素質を持ち、生意気で飄々とした態度。
だが、両親の血の海を見てから“依存性パーソナリティ障害”を抱えている。飴を舐めているのも依存のひとつ。
【鋼ノ章】でサクラ候補生の姿を見てサクラになることを決意するが「俺にメサイアはいらない」と口にする。
誰かに敷かれたレールの上を歩くことしかできない、しかし1人で何でもできると思っていた男が、のちのメサイア、有賀涼と出会うことで変わっていく。
第二世代は、とにかく紆余曲折する5人です。
ー護・淮斗ー
“僕たちは、二人で一つの壊れやすい卵だ”
“同じ景色をみたいと、そう望めばいい”
“鋼の意思を持て”
この二人にとって重要な言葉です。
作品を見て意味を知ったとき、そして【暁乃刻】を迎えたとき、涙が止まらなくなると思うので頭の片隅に置いておいてほしいです。
この2人、おそらくメサイアの中で最も“共依存”の強いメサイア。
2人の共依存については【極夜】で御池万夜様がわかりやすくお話してくれています。「それな」でした。
個人的に役者のここがメサい!ってところ紹介させてください。
アイコンが今でもずっと“二人で一つの卵”なんです。
メサイア千秋楽までアイコンこれにする。
— 廣瀬大介 (@da_sukemaru) 2015年4月24日
昨日は久しぶりにお茶して、今日はメサイアの稽古場に来てくれた
— 赤澤燈 (@tmr_akzw) 2017年1月24日
嬉しかった!!
なんにせよもうしばらくは俺のTwitterは卵アイコンだな
大介おめでとう。 pic.twitter.com/sN9nnXrbnm
ー有賀・間宮ー
先ほども記述しましたが、
「有賀の世界が始まったとき、間宮の世界が終わった」
こんな惨い設定ふつう思いつく…?ってくらい惨いです。
しかし有賀が前に進むためにはこうするしかなかった。間宮が救われるためにはこうするしかなかった。是非【鋼ノ章】をご覧ください!!
個人的な話ですが、(前回もURL載せたので割愛しますが)
鋼ノ章千秋楽後の染谷さんのブログ、最後の一文
「ごめんね、有賀。」
が忘れられません。
ー有賀・加々美ー
必ず【鋼ノ章】を履修してから見て欲しいのが【深紅】【暁乃刻】【極夜】【悠久乃刻】での、この二人の成長です。
人間味が増していく有賀、心を開くことを覚えた加々美。不器用でまっすぐな二人の物語はぜひその目で見届けてほしいです。
いまなら Gyao!さんでも購入しご覧いただけます。
この二人、ツイッター上での絡みが非常に可愛らしいので軽くご紹介。
“俺のメサイア”ってやつです。
よかったら遡ってみてください。
昼公演ご来場有難う御座います。
— 井澤勇貴 (@YuukiIzawa) 2017年2月12日
休憩中、僕のメサイアが寝てるので隣で僕も寝ます。 pic.twitter.com/zjN3AgCcO0
メサイア撮影中 隣にいる大志が可愛過ぎるよ。
— 井澤勇貴 (@YuukiIzawa) 2017年3月28日
4枚あるから皆様に共有しますわ。 pic.twitter.com/7Ci9xYoeQB
キャリー整理してたらこんなん出てきた。 pic.twitter.com/aCoOC27W2J
— 杉江大志 (@SugieTaishi) 2017年10月3日
写真フォルダ整理してたらこんなん出てきた。 pic.twitter.com/msUTmEj90M
— 井澤勇貴 (@YuukiIzawa) 2017年10月3日
ー第三世代ー
御池万夜(みいけ まよ)/長江稜行
新興宗教団体「照る日の杜」の元・御神体。【月詠乃刻】から登場する、照る日の杜幹部・園之人の陰謀で殺される。チャーチに拾われ、蘇生されてサクラ候補生へ。
霊的な能力も持っていて【極夜】では、有賀・間宮に関わる物語でその力を発揮する。
“下界”に慣れていない世間知らずで、人の気持ちを考えず言葉にしてしまうことが多い。生意気で子供っぽい態度をとっているが、洞察力に長けていて考えていることは妙に大人びている。
メサイアである柚木小太郎(山沖勇輝)が、かつて御神体の信者だったことを知っている。
そのメサイアである柚木に向かって「僕は君に殺されたいんだ」と口にしている。
柚木小太郎(ゆぎ こたろう)/山沖勇輝
元・柔道のオリンピック強化選手で、宗教団体「照る日の杜」の広告塔を務めていた。居場所のない自分に名前と目標を与えてくれた御神体に忠誠を誓っていたが、ある日突然、御神体からこの教団を出ていくようにと指示される。加えて、照る日の杜の悪行が綴られた匿名のメモが彼の元へと届いた。柚木は家族の目が覚めるよう説得し教団を抜けようするが、家族の手によって殺される。チャーチに拾われ、蘇生されてサクラ候補生へ。
正義感が強く、人の命を重んじているので、命に対し軽い態度をとっている御池のことが気に入らない。メサイアは御池以外だったら誰でもいいと言っている。
彼が唯一未だに神に望むことは「御神体を生き返らせて欲しい」ということ。理由は「この手で殺したいから」。
小暮洵(こぐれ じゅん)/橋本真一
元・製薬会社の研究員。彼もまた一度死んで蘇生されてチャーチへ入学したが、死因は明らかになっていない。
堅物で真面目で思っていることが表情に出ない。
風貌が一嶋に似ていて、なにやら一嶋と深い関わりがある様子。
メサイアとなった雛森千寿(山本一慶)の奔放さに振り回されてペースを乱されつつある。
雛森千寿(ひなもり せんじゅ)/山本一慶
サクラ候補生になった理由は今現在明らかになってはいないが、黒子(百瀬)と同期となるため古株。本人は、任務中に一嶋にハメられて意識を失い5年間眠っていたと言っている。5年の眠りから覚めて宛てがわれたメサイアが小暮洵。
サクラとしての能力は第三世代の中でもやはり一番優れている。飄々としており、いつも余裕のある表情をしている。
これまた濃い4人です。
ー御池・柚木ー
記述した通り、御池は柚木を認識していて、柚木は御池を認識していない。
このことに柚木が気づいたとき、一体どうなるのか…。
今までのメサイアは物語が進む中で、役が気づき理解するのと同時に客側も知ることが多かったんですが、今回は見ている側が知っていて、役本人が気付いていないという新しい魅せ方。
【月詠乃刻】で御池が柚木に真実を告げるシーンはゾクゾクしますよ。
ー小暮・雛森ー
この二人がどうして組まされることになったのか、いろんな伏線から憶測することはできますが、まだ明らかになっていないのでこの先どうなるのかがとても楽しみです。
さて、ここまではメインの候補生たちを紹介してきました。
普通に力尽きてきたので残りをざっくりと紹介してゆきます。(しかし本当に全員魅力的なキャラクターですよ)
黒子・百瀬多々良(くろこ・ももせ たたら)/小谷嘉一
現在はチャーチで係長のお手伝いさんのような仕事をしている。オネエ。
かつては優秀なサクラ(本名:百瀬多々良)で、「人間シュレッダー」の異名を持っていた。当時のメサイアが実はスパイで五係を裏切っていたにもかかわらず情報を流してしまい、最終的に己の手でメサイアを殺してから引退し、現在に至る。
ー八重樫・林ー
メイン候補生の大先輩に値する。チャーチに居て、主に影の仕事を担っている。悩むサクラ候補生たちの相談役になることが多い。実働することは珍しい。
ー科学班ー
死者を蘇生したり、捕らえた人間に薬物を投与し拷問したりする。チャーチの“奈落”にある。
Dr.Three(どくたーすりー)/大塚公祐
負けず嫌いな性格。薬を投与することを楽しんでいる様子も伺える。ハッキングも得意とし、【悠久乃刻】では黒子に振り回されながらも候補生たちを守るために尽力した。
Dr.TEN(どくたーてん)/安里勇哉
やまない科学への探求心を持っている。そのためには非情な行動も躊躇しない。
こんな感じです。メサイア。
いかがでしたでしょうか?
少しでも気になるキャラクター、気になる関係性、気になる物語を見つけていただけていたら嬉しいです。
次回は
・所謂「敵」になる側の登場人物の魅力
・この世界における「家族」「兄弟」の重要性
をご紹介していけたらと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
わかりやすい!(はず)〜「メサイア」入門〜
世界よ、メサイアの良さに気づいてくれ。
メサイアー黎明乃刻ー大千秋楽
本当におつかれさまでした!!!
関わってきた全ての方々に感謝です。
刻シリーズが完結し、この先何も決まっていないですが、メサイアという作品は魂に刻まれいつまでも語り継がれる超大作のはずです。
というわけで、メサイアにハマれそうな人を片っ端から勧誘させてください。
作品の方向性自体が苦手な人を無理には勧誘しません。
ーメサイアにハマれそうな条件ー
・一筋縄ではいかないバディものや共依存を素直に好きになれる方
・メリバに嫌悪感がない方
・伏線回収や考察が好きな方
・厨二要素が好きor抵抗がない方
・シリーズならではの様式美に魅かれる方
・特定のキャラだけでなく物語全体を楽しめる方
・相関図の広がりを楽しめる方
・「意味がある」殺陣、激しいアクションを楽しめる方
以上に、どれか1つでも当てはまる方は、好きになれる作品だと思います。
『当てはまるよ』『ちょっと興味がわいてるよ』という方、
もしくは『前から興味があったけどシリーズが長すぎてなかなか手を出せない』という方、
『メサイアってオタクが喋ってる限りでもなんか難しそう』と思っている方、
以降くわしく簡単に説明していくので、よかったらお付き合いください。
ーメサイアプロジェクトー
メサイアという作品は、
舞台/映画/ドラマ/コミカライズ
の4つで展開されていく物語です。
原作は高殿円先生が執筆された小説です。小説は、作品の一番最初から出ているキャラクター、海棠鋭利(松田凌)と御津見珀(小野健斗)がメインのお話です。メサイアを好きになったら一度は読んでいただきたいです。
シリーズ多すぎて予習間に合わないよ〜!って方にオススメなのがコミカライズ。
高殿先生原作、ミナヅキアキラ先生作画の
《メサイアーCODE EDGEー》
こちら、ファンが見たくて知りたくてたまらなかった、舞台や映画の行間、キャラクターの過去、あのときの心情、卒業後のサクラ、全てが詰め込まれた最高の補完コンテンツとなっております。福利厚生が素晴らしい。
もちろん舞台映画小説を見たことがない方でもわかりやすく、入りやすい内容です。
なにより作画が美しすぎる。似ている。美しい。とても似ている。すごい。
発売中です!
ぜひお買い求めください!
【メサイア ―CODE EDGE―】
— ミナヅキアキラ (@mnzkworks) 2018年4月6日
コミックスがついに本日4/6発売です🔫🌸
鋭利、珀、颯真、柊介のお話に加え
描きおろし「HARUUMI」(一嶋晴海)も収録。
コードエッジ第1巻、
どうぞよろしくお願いします( ˊᵕˋ )https://t.co/IpQE9IfaGJ
#メサイア
#メサイアコードエッジ pic.twitter.com/ZOXAoAKEtx
では説明に戻ります。
ーそもそも「メサイア」って?ー
メサイアとは、公式の説明を引用すると
「ただ一人の救い人」
「魂の伴侶」
つまりこの世界においての「相方」のような存在です。
『でたでたよくあるバディもの…』って思うかもしれませんが、このメサイアという作品、これから説明することや、実際に見ていただいたらわかると思うんですが他にはない、唯一無二の関係性をつくっていきます。
それぞれが辛い生い立ちで、表の世界で生きることができなくなった人間が、簡単に言うと暗殺スパイになり、さまざまな敵と戦い、絆を深めていく話です。
そのスパイを育成する学校に通う上で組まされるのが「メサイア」。
・スパイ育成機関「チャーチ」
ここに通う生徒たちは、一度は表の世界で絶望や死を味わい、拾われた人間。
「国籍も戸籍も抹消され、代わりに“特別殺人権”が与えられる」
闇に潜み、この国に潜む闇を抹殺する。いつか「サクラ」の如く散る、その日まで。
もう表の世界では生きて行くことができない人間の集まりです。
登場人物全員の生い立ちがしんどい。
全員が主人公クラスのエピソードを持っています。
・「警察省警備局特別公安五係」通称「サクラ」
「サクラ」は「チャーチ」で育成されたスパイを表す言葉でもあります。国が極秘に作っている最終兵器みたいな存在です。
「チャーチ」に通う間は「サクラ候補生」と呼ばれ、候補生のうちに「メサイア」をあてがわれる。
自分たちでメサイアは選べません。なのでなかなか一筋縄ではいかない。
最初は喧嘩したり、殺したいほどに憎かったり、相手を想いすぎてすれ違ってしまったり、、、
チャーチで訓練されるメサイア同士は同室で過ごし、些細な日常から劇的な事件、二人がさまざまな試練を乗り越えて、互いを「メサイア」として認められるようになったとき、「卒業ミッション」に挑みます。
この「卒業ミッション」が物語の要になります。華々しく、チャーチを、そしてこの作品を卒業していく役と役者の姿を見るのが醍醐味。メサイアによって卒業ミッションの内容も、二人の関係性も、結末も、それぞれの個性があります。
今まで説明した組織と、今現在まで明らかになっている組織の関係性を大まかに図にしました(本当はもっと細かいんですけど、これさえ分かっておけば大丈夫です)
ーサクラ育成機関「チャーチ」における“鉄の掟”ー
「サクラは、チャーチについて沈黙を守らなければならない」
「サクラは、チャーチを出れば二度と接触してはならない」
「サクラは、任務に失敗したサクラを救助してはならない」
「サクラは、友人や恋人になってはならない」
ただ一人、例外を除いて…それが、「メサイア」
こちらが物語の中でとても重要となる「掟」です。メサイアシリーズ見てたら嫌でも暗唱できるようになります。物語のとても重要なシーンでこの掟が涙腺ぶち壊しにくるので是非頭の片隅にでも置いといてください。
この掟の通り、チャーチを卒業したら、「サクラ」は基本的に一人で行動することとなり、世界のどこかで自分の半身「メサイア」が生きていると信じて生きて行くしかない。自分が救えるのは「メサイア」だけで、自分を救ってくれるのは「メサイア」だけ。
(基本的にハッピーエンドが多いんですが)システム自体が捉え方によってはメリバなので、冒頭で「メリバに嫌悪感がない方」と挙げさせていただきました。(人によってはバッドエンドに感じる話もあります。)
※メリバの定義も人によって異なると思いますので、どの言葉での表現が正しいのかわかりませんが一言で言うと『つらい』話が多いです。
ですが、ただ苦しい、つらいのではなく、この世界観だからこその美しさがある作品です。ハマる方には本当にドンピシャだと思うので、今までの説明を読んで「これはいける」と思ってくださる方がいれば、以降にもぜひお付き合いください。
ーそもそも何と戦っているの?ー
物語は(明示されてはいないですが)現代社会に限りなく近いフィクションです。
「軍事協定“ワールドリフォーミング”」世界規模の軍縮に各国が調印。
世界から戦争が消えた。しかし有史以来、争いを続けてきた人間が戦争を捨てることはなかった。今でも、戦争は続いている。スパイによる、情報戦争へと形を変えてー・・・。
っていう世界観なんですけど、簡単に言うとスパイ同士の戦いやテロ組織との戦いです。物語の内容が、他人事とは思えないくらい現在の世界情勢とどこかリンクしていたりするので、フィクションでありながらリアリティ溢れる世界観になっています。
「サクラ」は、罪の無い人間をたくさん殺してまで自分たちの思想を叶えようとしたり、世界を変えようとするさまざまな組織に立ち向かい、日本の平和と世界の平和を守るため、そして自分たちの信じるもののために戦っています。
ーマジでオススメしたいメサイアのいいところー
本題。
①代役のきかない舞台
絶対にキャス変しません。そして役者の状況に合わせて物語がつくられていきます。役者が事情で出られないなら、その役が出なくても成立する物語がつくられる。
過去の例としましては
・浜尾京介さんの引退
メサイアである太田基裕さんと卒業公演として役としても役者としても卒業する場を設けられる(白銀ノ章)これが代役のきかない舞台になる始まりだったのかもしれませんね。
・小野健斗さんの休業
「白銀ノ章」直後に休業を発表。メサイアである松田凌さんとの卒業はどうなってしまうの…?と思いながらも次作は二人が出演しない作品(紫微ノ章)が上演。およそ1年後の復帰舞台が「翡翠ノ章」、これが二人の卒業公演になりました。間に次世代のサクラ候補生を登場させることで次に繋げることもできています。
(ちなみに「翡翠ノ章」の初期フライヤーは松田さんが一人真ん中に載っているもので、やっぱり一人なんだ…って思っていたところで復帰が決まり、直後に松田さん・小野さんが並んだフライヤーが出回るようになったの最高にエモかったです)
・廣瀬大介さんの転職
声優に転向されるということでいろいろあってメサイアに出演できなくなりました。メサイアである赤澤燈さん、異例の一人での「卒業公演」。出演はできませんでしたが、“二人で卒業”できる物語が紡がれています。これはもう是非「暁乃刻」を見ていただきたいです。メサイアシリーズの中でも革命といえるべき作品だったと思います。
②役と役者の融合
演じている本人たちや、製作陣が「フィクションと現実の境界が曖昧になる」と言っているほど、役と役者の融合を感じる作品です。
それは①で述べたように、代役のきかない舞台だからこそだと思います。
うまい言葉で説明できないのでとりあえず彼らの千秋楽後のブログ貼っときます。(まだ作品見てない人にはネタバレになるかもですが、作品見なければなんのこっちゃわからんと思うので大丈夫かと…)
松田凌『メサイア~銅ノ章~。』
⇒ https://ameblo.jp/matsuda-ryo/entry-11511529732.html
松田凌『それぞれの道。』
⇒ https://ameblo.jp/matsuda-ryo/entry-12071392109.html
太田基裕『メサイア 鋼ノ章 閉幕』
⇒ https://ameblo.jp/motohiro-ota0119/entry-12075716585.html
染谷俊之『メサイア〜鋼ノ章〜 大千秋楽☆』
⇒ https://ameblo.jp/someya1217/entry-12075722319.html
赤澤燈『メサイア 暁乃刻』
⇒ https://ameblo.jp/enatomoru0314/entry-12252199071.html
井澤勇貴『メサイア悠久乃刻 閉幕』
⇒ https://ameblo.jp/avex-izawa/entry-12314010193.html
他にも気になった方はブログやツイッター等々も遡ってみてください。かなりの頻度で「俺のメサイア」「僕のメサイア」って言ってるんで。メサい。
③役者の圧倒的成長
イチおたくの言葉なんていらない。
杉江大志さんのブログを読んでいただければ一番わかりやすいと思います。
推しがこんなブログ更新したら号泣する。推しじゃないのに号泣した。
杉江大志『メサイア ありがとう』
⇒ https://ameblo.jp/sugietaishi/entry-12316213336.html
ー「メサイアプロジェクト」の展開ー
いままでの作品を年表にしてみました。極力ネタバレを控えているのでざっくりとした説明です。
正直、人にステマするときにどこから見てもらいたいか、とても悩みます。
実際どこから見てもいいと思うんですけどね。気に入ったら全部見て、もう一度推しが出てるところを見てくれればそれで…前作見てるのと見てないとでは、やっぱり感動の量が違うので…!
こちらの年表を踏まえた上で、お目当ての役者さんがいる場合はどこから見たらいいのか、大まかではありますが紹介していきます。(敬称略)
→「銅ノ章」「漆黒ノ章」「白銀ノ章」「影青ノ章」「翡翠ノ章」「極夜」
→「銅ノ章」「漆黒ノ章」「白銀ノ章」「鋼ノ章」「深紅ノ章」
◎赤澤燈・廣瀬大介
→「紫微ノ章」 「影青ノ章」「翡翠ノ章」「鋼ノ章」「深紅ノ章」「暁乃刻」「極夜」
◎北村諒
→「紫微ノ章」
◎宮崎秋人
→「紫微ノ章」「影青ノ章」「翡翠ノ章」「鋼ノ章」「深紅ノ章」
◎村田充
→「鋼ノ章」「深紅ノ章」「極夜」「悠久乃刻」
◎井澤勇貴・染谷俊之・杉江大志
→「影青ノ章」「翡翠ノ章」「鋼ノ章」「深紅ノ章」「暁乃刻」「極夜」「悠久乃刻」「月詠乃刻(杉江さん主演、井澤さんは声の出演のみ)」「幻夜乃刻」
→「暁乃刻」「極夜」「悠久乃刻」「月詠乃刻」「黄昏の荒野」「黎明乃刻」
→「月詠乃刻」「黄昏の荒野」「黎明乃刻」
◎近藤頌利
→「黄昏の荒野」「黎明乃刻」
◎橋本真一・山本一慶
→「暁乃刻」「極夜」「悠久乃刻」「月詠乃刻」「幻夜乃刻」「黄昏の荒野」「黎明乃刻」
◎山田ジェームス武・宮城紘大
→「暁乃刻」「極夜」「悠久乃刻」「幻夜乃刻」「黄昏の荒野」
◎中村龍介・玉城裕規
→「銅ノ章」〜「極夜」まで全部
そう、ここで言いたいこと!
メサイアって、スポットが当たるのはチャーチ側だけではないんです。敵であったはずの人間たちの物語にもスポットがあたります。
三栖公俊(中村龍介)と周康哉(玉城裕規)、この二人最初は「評議会」というテロ組織に所属していました。なので最初は“ただの敵”に描かれているんです。そこからの展開がすごい。
実は、一番最初の作品から「極夜」という二人がメインとなる外伝まで唯一作中でずっと動きがある二人。
この二人に限らず、敵であろうとその中でのドラマがあります。
それもまた、オススメしたいところのひとつです。
長々と綴りましたが、少しでも興味を持っていただければ幸いです。
絶対に損はさせません。
新たなファンをお待ちしております。
とにかく見てください!!
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メサイア、好きすぎる、助けてくれ
メサイアの話をします。前記事を見てもらえたら狂ったように好きなのはわかっていただけると思うんですが、「メサイアー悠久乃刻ー」本当に本当に幸せな時間でした。本当に本当にお疲れ様でした。
普段はオタクの愚痴ばかり書いているので、作品について言及するのは控えたほうがいいかなとは思っていたんですけど、あまりにも好きすぎて吐き出しても吐き出しても消化できないのでぶつけていこうと思います。
メサイアの設定自体が肌に合わねえ!って人間は今のうちに帰ってくれ!!身のためだ!!私は気が狂うほど肌に合う!!!!!
メサイアのことは死ぬほど褒めますが、
気に食わなかったオタクの話もします!すみません!
※これから書くことは盛大なネタバレを含む上に言いたいことをただ言うだけなので悠久以外の感想も含まれますし、あと見たことある人にしかわからない書き方をします。
良さを紹介しようとすると卒論レベルの文字数になってしまうのでここでは控えますが、いろんな方が書いているわかりやすいステマ等を見ていただきつつ、できれば直接舞台に足を運んでいただきたいです。絶対続編あるので…。
とりあえずこれを見てください。
【ニゴステ|#GYAO|追加情報③】本日より10月末までの期間限定で「メサイア-悠久乃刻-」OP終了までの冒頭20分を無料配信!まだ観たこと無い方に是非拡めて下さい!新刻シリーズ2作もストアで好評配信中!https://t.co/dyFcjfmK0M #メサイア #ニゴステ pic.twitter.com/eTIXRuPyVe
— GYAO! (@Yahoo_GYAO) 2017年10月1日
(ちなみにこれから書くのは悠久の考察・感想というよりは、悠久で改めて感じたメサイアのいいところをひたすらに語ります)
まず最初に、何より、有賀と加々美、そして間宮、卒業おめでとうございます。
公演前から脚本の毛利さんや演出の西森さんが、「メサイア史上一番ひどい目にあわせる」とおっしゃっていたので…鋼や暁や極夜よりしんどいことがあるのかよ…って戦々恐々としつつ、しかしメサイアの世界観で言う「ひどいこと」っていうのは、ただ単に苦しいだけではなく物語の「美」を伴うものだと信頼しているので、とても楽しみでもありました。
確かに、有賀と加々美は本当に辛い思いをしていましたが、なんだか久しぶりに実体が2人揃って卒業できたなあ、と…終わりよければ全て良しってわけではないんですけれど、それだけで心が救われて、見終えたときの多幸感は素晴らしいものでした。
「こんな日が来ると思わなかった」
公式サイト等で公開されていたキャッチコピー、あらすじを踏まえた上でもほとんどの人が有賀のセリフだと予想していたと思います。
それをいい意味で裏切ってくる、それがメサイア…。
大阪の千秋楽にも足を運んだんですが、本当に来てよかった。
暁のときに大阪千秋楽に行けなかったことを今でもずっと悔いているので、悠久では何がなんでも行くと決めていました。
井澤さんが、過去を振り返ってから「こんな日が来るとは思わなかった」と、このフレーズを口にしたとき、死ぬのではないか…と思うくらい感情の全てがこみ上げてきました。推しじゃないのに…(前記事でも言ってるんですけど推しじゃないのに好きになってしまうのがメサイアです)
カーテンコールでのひとりひとりの挨拶、演出の西森さんのお話、座長2人の言葉。すごく丁寧に時間をとってくださって感謝以外の言葉がないです。
賛否あるのかと思いますが、演出である西森さんが舞台の上に立ってお話してくれることが、私はとても貴重で嬉しいことだと感じています。
それについてちょっとSNS学級会になっちゃったりしましたが、私は嬉しかった。それと同時に悔しかったなあと。
冒頭で「そして間宮」と書きましたが、これはもう触れないほうがいいんじゃ?ってくらい地雷人間にとっては地雷なんだろうけど、でもあえて触れさせてほしい。
演出家にこの作品で間宮をどう表現したかったか、それを公演本編ではなく、制作側から説明させなければいけなかったことが悔しかったんです。
ツイッターでは「なんでわざわざ喋ったのか」なんて言われてしまっていましたが、まあ、わかるんですけど、わざわざ言わなくてもわかっている人がわかっていればそれでいい、その気持ちもわかるんですけど、「わかってほしかった」んですよね、きっと。
自分は「わかっていた」側の人間なので、「はっきりと言葉にされると興が冷める〜」みたいな意見もわかるんですけどね。
まあいますごくオブラートに包んで静かに書いてますけど、この物語の真意がわからねえ奴がいるから言ってくださってんだろ!!!!!!!くらいの気持ちでしたけどね。
西森さんは、間宮をどうするべきか、ものすごく悩んだとおっしゃっていました。私たちが公演で見た完成されたものとは違う形の案がきっと山ほどあった。これが正解だと思って一発で作られたものではなくて、間宮のことも有賀のことも加々美のことも役者のことも、それから私たち受け取り手のことまできっと考えてくださったことだと思います。その事実だけで私は十分なんだけどなあ。
この物語、そして有賀と加々美の卒業ミッションにおける「間宮」の在り方について、私はやっぱり魅せていただたものが一番の形だったと思います。
西森さんがお話をしてくださったとき、真っ先に手が痛いほどの拍手をしてくれた方が近くの席にいました。ありがとうと言いたいです。全ての人が納得したわけではないのかもしれないけれど、あの会場の盛大な拍手がちゃんと感謝として伝わっていればいいな。
メサイアに対して絶対的な信頼を置いているので、これからも作り手側が思ったままのものを、こちらに媚びなくていい、紡ぎたい物語をつくっていってほしいです。
捉え方は人それぞれ、思い入れも人それぞれ。なのでどっちが正しくてどっちが間違っているとかは無いんですけど、でもやっぱり「間宮」は必要な存在で、その姿を、西森さんのお言葉を借りて言えば「2人の背中に間宮が見える」ことが重要だったんだと思います。
だからこそ間宮の存在をなかったことにしようとしていたり、出す必要がなかったという人の気持ちはわからないし、逆に間宮が大切だから加々美に負の感情を抱く人の気持ちもわからない。有賀にとって、シン、間宮、加々美、この3人が居なければ今の有賀は居ないし、この感動は生まれない。
ちなみに間宮の肩を持つつもりはありません。人間なので50:50に人を愛することはなかなか難しいです。どちらかというと、これだけのものを見せられてしまっては、加々美のことを好きになってしまう。有賀と加々美、はちゃめちゃに好きなメサイアなので二人にはこれからもずっと…悠久の刻を生きて欲しい、二人で。でもそこから、間宮の記憶を消す必要はないんです。
あの本当、シナリオについて文句を言うオタク、自分まったく理解できないんでボロカスに言いますけど、あなたが好きなそのキャラを構成する上で不必要な要素って何ひとつ無いはずなんですよ。全てがあったから今がある。物語に限らず人間みんなそうだと思います。だからちょっと何言ってるかわかんないっすね。
発言は自由だと思う。でも思いやりは持っていたい。
感動している人間の前で文句を言って、感動して泣いている人間のことを「軽い」などと言ったり傷つけたりする人間が無理すぎる…。それぞれの意見があるのはわかるけど、反対の意見を持つ人間の心まで傷つけるのはいつだって地雷を持っている方。これはメサイアに限らずの話なんですけど、悠久の感想でよくそういうオタクを見てしまったのでそれだけが悲しいことでした。誰も悲しまなくていい世界が訪れますように。
メサイアって、「悪役」がいない物語なんですよ。
どのキャラクターも大切にした上で紡がれている。
何を不満に思うのか…。
愚痴は終わり!
さて、メサイアのいいところ。
脚本の緻密さ、演出のこだわり、芝居の繊細さ、気付くたびに脱帽します。ひれ伏す。本当にすごい。語彙力がないのでうまく伝えられないんですけど、本当にすごい。
全作見てくれ、見てもらえればわかる。
そして今回の悠久で一番強く感じたこと。
ほんっっっっっっとうにこの作品に関わる全ての人間がメサイアという作品を愛してくださっている。
今までもずっとそういう作品だとは思ってきましたが今回より強く感じるようになりました。
舞台のカテコでよく役者が言う「キャストのみなさん、スタッフのみなさん、そしてお客様」への感謝。定型文なんですけれど、定型文に感じない真摯さがあるんですよね、メサイアって。これだけは盲目じゃないと思います。だってそうじゃないとこのクオリティの舞台は作れない…。
杉江さんが泣きじゃくりながら、音響、照明、映像、メイク、衣装…スタッフさんひとりひとりの名前を、稽古場でも呼んでいるであろう“愛称”で呼びながら、感謝を述べている姿は、作られた物語以外に対して感情が死んだ私の心にも久しぶりに光が宿るくらいに印象的に残っています。
支えてくれるスタッフが素晴らしい、それを信頼して全力を尽くせる現場なんだなあと改めて感じました。
表に立つ人間が、裏で支えてくれている人の名前を出す作品にハズレは無いんですよね。
それから、西森さんの挨拶の中で出た言葉で、すごく印象的だったものがあります。
実際に言っていた言葉選びとは少し違うかもしれませんが
「メサイアって作品は、関わる人間が誰一人、作品を私物化しない奇跡の現場なんです」
っておっしゃっていて、ああ、だからこんなに素晴らしい作品ができるんだなあ、と。
(クソ演出家たちに煎じて飲ませてやりたい)
作品を一番私物化しがちな演出家がそう口にしている。すごい説得力ですよね。みんなで力を合わせて〜なんて簡単に言いがちですが、この作品は本当にみんなで力を合わせて作られている…。全力をぶつけあっているんだなあと思います。客席側にもそれが伝わってくる。
井澤さんや杉江さんがメサイア期間によくおっしゃっていた、「若い役者にここまで骨太な芝居をさせてくれる現場はなかなか無い」というお話。
お二人が出演される前から作品が好きだった身としては、これ以上にない褒め言葉だなあと思っていました。
初演からインパクトのある作品ではありましたが、ここまで成長したのは今まで書いてきた通り、素晴らしい奇跡の繋がりがあったからなんだと思います。
そういえば、サリュート役のジェームスさんの挨拶で、すごく心に残っている言葉がありました。
「メサイアの出演が決まったとき『やべ〜、登竜門だよ』って(割愛)」
とおっしゃっていたことです。
メサイアって登竜門だったんだ…?って、それは見てきた側の意見なんですけれど、もしかすると役者界隈では「出演したい舞台」なのかな、と。
メサイアって、それなりに場数を踏んできた役者さんだったり、芝居を見込まれて選ばれた役者さんが多いのであまり登竜門っていう意識がなかったんです。
登竜門っていうと初舞台の役者が大勢いるテニミュのイメージが強かったので。
でもなんかいいですよね、登竜門って。メサイアがずっとずっと続いて、いつかはそう呼ばれることが当たり前になる時代が来るのかなあ、なんて考えたりもしました。
「登竜門」って言葉に負のイメージを抱く人もいるとは思うんですけど、でも確かに、メサイアに出た役者さんたちみんな圧倒的に成長していくじゃないですか…。この人にこんな秘めたる可能性があったんだ…と何度思ったことか…。
メサイアは、当て書きと言ってもいいほどに役者に寄り添ってストーリーと役が作られる。フィクションと現実の境界が曖昧になると、見ている側も、見せている側も感じている。だからこそ、メサイアではその人の魅力が最大限に発揮されてより輝いて見えるのではないかと思います。
一慶さんの出演が決まったとき、インタビュー等で「やっと呼ばれた」って言っていたことも嬉しかったんですよね…ずっと出たいと思ってくれている役者がいる…。
それから一慶さんのファンの言葉がすごく嬉しかったことを覚えています。
メサイアに出ることを喜んでくれている方が多かった。そして見たあとに嬉しい感想をたくさん見かけた。作品のファンとしてはめちゃめちゃに嬉しいです。ありがとう一慶さんのファン。
昨今の作品って推しの出演が決まると病む、みたいなこと多いじゃないですか。ああ、通わなきゃいけないんだ…みたいな。自分もそういうときがあったので本当によくわかるんですけど。
そんな中でメサイアに出たいと思ってくれている役者がいて、メサイアに推しが出てほしいと、羨ましいと言ってくれるオタクがたくさんいる。
暁〜悠久くらいの間にそういったものをたくさん目にしたので、すごく嬉しかったです。
作品が成長していってくれることが純粋に嬉しいです。
成長といえば、変わらないものもあるけれど、変わっていくものもあるんだなあと思った話をしようと思います。
それは自然とメサイアの世界に出来上がっていた「先輩」「後輩」という関係。もちろん作中で後輩キャラが「先輩」と呼んでいたりするので、そういう流れができるのは当たり前だと思うんですが、それを演じる役者自身が本気で「先輩」を尊敬して、「後輩」を大事にしていることに驚いたんです。
私が好きになったころはそもそも先輩後輩という概念すらなかったので…
彼らの口から「先輩たちの背中を」という言葉を何度も耳にするたびに新鮮な嬉しさがありました。
先輩たちが見せてくれた背中に憧れて、自分たちもああなりたいと思う、そして同時にこの作品を背負う責任の重大さを感じて覚悟をする。いつのまにかそんな流れができていて、うまく言葉にできないんですけど、むず痒いような嬉しさが、口元緩んじゃうような嬉しさがあります。
そして後から入ってきた人たちが「先輩」の姿を忘れずにいられるのは、卒業していった役者自身が出ていないくても、その役は作中でずっと生き続けているメサイアならではなのかなと。
西森さんと毛利さんもおっしゃっていましたが、あえて名前だけでも出すようにしている。卒業したら終わりじゃなくて、現実とリンクさせながら「サクラたちはこの世界のどこかで生きている」 ことを感じさせてくれる。
代役がきかない作品。
最初はまおくんの引退からそういう流れができたのかもしれませんね。当時は「もう少しこの4人を見ていたかったけれど、卒業しても仕方がないことなんだ」と受け取っていましたが、健斗くんが休業したときもずっと待っていてくれた、廣瀬が声優に転向するときも出演できなくても一緒に卒業できる物語を紡いでくれた、、、。
役者に合わせて物語が紡がれていることを、明確に言葉にされたことはなかったですが
杉江さんが「もしも杉江大志が死んだら、加々美いつきが出てくることは二度とない。」ってはっきりとおっしゃっていて、確信が持てました。
もうなんていうか、好き、愛してるって叫びたいくらいこの作品が好き。
ありがとうしかない。
あと、自分自身ものすごくひねくれているし頭も悪いんですけれど、メサイアに触れると考えさせられることが多いです。好きだからこそだとは思うんですけれど、フィクションの世界で語られる物語が、私たちが考えなければいけない現実ともリンクしている。「世界の平和」のことなんて考えたこともないし関わっているとも思わなかったけれど、視野が広くなるといいますか、自分の中の小さな世界に置き換えたとしても勉強になる時がある。
今作でいうと、加々美の「人が死ぬって、大変なことなんだよ!!」という叫びには、ハッとさせられました。当たり前なことなんだけれど、この世界観に触れていると忘れてしまっていたことだなあと。 舞台を見ていて、誰かの台詞がこんなにも胸にすっと入ってくることは初めてのことだったので印象に残っています。
杉江さんと加々美の心が真っ直ぐだから、届いたんですかね。
そう、役として発せられる台詞に対して、役者の人間性が加わる割合が、きっと他の作品に比べて圧倒的に多い。迫力を増すことが多いんですよね、メサイアって。だから引き込まれてしまう。好き。
悠久を観劇して、過去作品を見返して、たくさんの思い出を掘り返して改めて気がついたのは、「メサイア」という作品は、とても異色で特別だということ。
2.5、というくくりに入るのかもしれませんが、明確に2.5なわけではなく、小説原作とはいえ舞台・映画・ドラマで紡がれている物語はすべて書き下ろしの新作。だから次回公演は観に行くその日まで何が起きるかわからない。登場するキャラクターも原作には居ないことが多い、無知の状態で挑む2.5。
それでいて、2013年4月から始まったプロジェクトはもう10作品以上にも渡り、今もなお人気を伸ばし続けている。
単純にすごいことだと思います。
ずっとこの世界を見ていたい、触れたことのない人には是非一度でいいから、観劇してほしい。自信を持ってオススメできる作品です。
長々と、話があっちにいったりこっちにいったりする読みづらい感想を書いてしまいましたが、ここまで読んでくださった方がいるのであれば、本当にありがとうございます。
悠久期間中に、さらにメサイアのことを好きになって好きすぎてどうしようもなかったので、どうして好きなのか、自分の中で整理したかっただけなんです。
同じ気持ちの方がいてくれたら嬉しいなあ。友達になってください。